ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

今日聴いた話

 保阪正康氏のレクチャーの中で、非常に驚愕した話。
 1969年の東大闘争は医学部からその階層性を解放しようというところから始まったが、「医局員を軟禁状態にして交渉した」として17人の学生の処分を発表したが、その中に明確にその場にいなかった1人が含まれており、このことが学生側の更なる怒りを招くこととなったのはウィッキペディアにも書かれている通りだ。ところが医学部教授会はいなかった学生の処分について「一度下された処分は撤回なんぞされるものではない」と宣言したという。保阪が当時の医学部教授会を調べると、この中のほぼ7-8割方は旧日本陸軍、あるいは海軍の教育機関、つまり陸軍幼年学校、士官学校、あるいは海軍兵学校出身者だったというのだ。ここに先の大戦の進んだ道がものの見事に現れているというわけだ。そうした思考回路があの戦争中にどれだけの犠牲を強いてきただろうかということに通じる。