ほぼ足りてまだ欲 その先

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訃報

 長いこと闘病生活を送っていた友人の奥さんが今朝方主に召されていったと連絡があった。
 お二人ともカトリックの信者で、奥様は長崎の出。おふたりは浦上天主堂で挙式をあげたそうだ。旦那さんは私よりも一回り以上若い人で、知り合ったのは私が二度目の通学をしている学校で、彼らは私と同じ年齢で、私の先生の隣の研究室を持っている先生のゼミ生だった。彼らも二度目の学生生活で、そのゼミはそんな人たちが多く出入りしていた。当然、社会人経験を持つ学生同士での交流は他の若い学生達よりも濃くなる。当然、の向かいも増える。彼はよく飲む。時にはもてあますほどよく飲む。
 奥様とは何かの時にご挨拶をする程度だったが、学位記授与式のあとでの謝恩会でもお話をさせて戴いた。その後は彼と共に、フェイス・ブックでやりとりするくらいだった。
 あるとき、奥様の癌が転移しているのが分かり、彼は仕事先を辞めて奥様のために千葉に一戸建てを求めて引っ越してきた。それまでに茨城、愛媛と移ってきた。フェイスブックで彼は奥様の病状をつまびらかにしてきた。それは転移が広がっていることを伝えていて。どう考えても、若い人の転移は早い。50歳そこそこだと、あっという間で、これまでに何人も、それも奥さんが癌の転移で亡くなる例を聴いてきた。
 最後は緩和ケアの病院に移り、痛み止めで凌いでいると直接電話を貰って聞いていた。キリスト教の葬送礼拝は、亡くなった人と共に礼拝に与り、亡くなった人が主の元にいかれることを、むしろ祝う、という考え方だけれど、それはそれ。子どもがいない夫婦の伴侶が先立つのは、やっぱり悲しいだろう。彼がこれからひとりでさみしさに耐えて人生を送る事ができるように祈りたい。