ほぼ足りてまだ欲 その先

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破滅への道

 強制的全体主義というものは権力を握った側にとっては大層気分が良いのかも知れない。自分に反対する勢力を反国家的であるとしてどんどん粛正していくわけだから。その経済的な仕組みがどんなものであろうと、それと全体主義とは必ずしも組み合わさるものではないだろう。社会主義経済を標榜する全体主義もあるし、自由経済を標榜する全体主義もある。
 しかし、結果としてこれが進んでいく方向はどうやら破滅するしかないのではないかという気がする。それは常にこの全体主義を妨害する勢力を作り出していなくてはならなくて、それがあるからこそこの全体主義を守ることに大義を含ませることができるからなのではないのか。かつての日本もその方向に突っ走っていった。だからあの国も、この国もその方向に突っ走っていくのではないのか。
 ナチスドイツがポーランドチェコスロバキアハンガリールーマニアといった国々で虐殺の限りを尽くしたけれど、その結果、今度は戦争が終わってから、逆に各地にいたドイツ人に対する仕返しとしての暴力が続いた。国外追放はその数があまりに多かったので、実行が追いつかず、施設収容までされ、全く逆になった。これは永遠の遺恨の投げつけ合いになる。あれから70年を超えてもまだまだ続く。極東でも全く同じことがまだまだ続く。