ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

胡蝶蘭

f:id:nsw2072:20190223215036j:plain:w360:left 白い大きな花が8-9輪も二列に並んでいるような胡蝶蘭は、なんだか札びらに汚されているような気がするのは、銀座あたりの高級呑み屋か、歌舞伎役者の楽屋、あるいは政治家の事務所を思い起こさせるからなんだろう。もっぱらそんなところに縁のないわが家では、胡蝶蘭といっても小さな胡蝶蘭で、これがまた今年も花を付けた。元はといえば、訪問介護のヘルパーをやっていたつれあいが利用者の人から貰ったものだという。その小さな胡蝶蘭がもう何年も花を付けている。あの大きな白い胡蝶蘭だったとおぼしき鉢が無残にもその辺に転がしてあるのと比べて、可憐に見える。不思議なものだ。多分あの白い大きな胡蝶蘭と、この小さなピンクの胡蝶蘭とでは種類が異なるのだろう。昔関係していた会社は秩父の山奥に大きなガラスの温室を持っていて、そこで胡蝶蘭栽培をやっていたことがある。今でもやっているのかどうかは知らない。コンテストに出せるような胡蝶蘭を育てるには、何代にもわたって育てていかないとならないので、素人目に良いと思えるものでも、そうは本物になり得ないのだといっていた。そんな面倒くさい花をどうしてやろうと思ったのか、良く知らない。そんなコマーシャリズムの世界とはかけ離れた、ベランダ温室で、黙って咲いている小さな胡蝶蘭の方が良く声が聞こえてくるような気がする。黙っていたら声は聞こえっこないんだが。