覚えている方はおられるでしょうか。愛知県のオリエンタルというカレーの会社。戦後すぐに即席カレールーを売り出した会社。私たちの世代は、脱線トリオの南利明が「ハヤシもあるでよぉ〜！」とやっていたのが、この会社のコマーシャル。もちろん名古屋の会社で、今でも存続。この会社の1954年から流したコマーシャル・ソングを唄っていたのが、トミー藤山。多分頭のどこかにこのメロディーはイヤでもしみこんでいる。
トミー藤山はやっぱり戦後の駐留軍ベースでの仕事のためにカントリーをレパートリーに入れて、1959年からの5年間で21枚のシングルを出したと言われている。1964年から渡米。ラス・ヴェガスのホテルに専属となって、とうとう最後にはグランド・オール・オープリーにまで出演。「Lonely Together」は5万枚を売ったという。
トミー藤山は今年81歳で健在である。
これくらい、戦後の日本ではカントリー・ミュージックが大流行だったのですよ。1970年代前半くらいまでは、東京都内にもカントリーをライブで聴かせる店があちこちにありました。六本木の交差点の角の地下には「Mr. James」、新宿・東宝会館の地下には「Wishbone」、銀座・並木通りの酒屋の上にあった「Nashville」が2014年に建物が解体されてなくなってしまったときは実に寂しく思いました。
