ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

あなどる、アイドル


今回の生稲晃子の騒動はそもそも彼女が立候補に際して、NHK日本テレビの候補者アンケートにろくすっぽ答えず、放りっぱなしにしていたことに始まる。
今回の参議院選挙東京選挙区には34人もの立候補者がいて、誰が何を主張しているのかわからない。
もっとも、自民党の候補者はどうせいっていることはあの政党のいつものパターンなんだろうと、知りたいとも思わない。
だけれど、参政党とか、ごぼうの党とか、なんだかわからん連中がいるから、比較できるような資料が欲しい。
そこで配られた選挙公報なるものを開くと、こりゃ面白い。
「バレエ大好き党」とか「炭を全国で作る党」とか「メタバース党」、「自由共和党」、「維新政党・新風」、「共和党」、「日本改革党」、「沖縄の米軍基地を東京へ引き取る党」、「核融合党」、「動物愛護党」、「天命党」、「議席を減らします党」、「平和党
もはや、レイシスト党(本当は違う名前)やら、スマイル党なんかは知られていると扱うしかないくらいの百花繚乱というか、雑草放りっぱなしというか、もはや無茶苦茶といっても良いよね。
中には「とにかく国会へ送ってくれ、そうしたら国会がどんななのかがわかるから、それから色々できる」なんてすっとぼけているのだっている。

そんな中、元アイドルの自民党生稲晃子女子は乳がんを患って右胸を摘出したって話から始まるんだよね。
働き方改革実現会議」に選ばれたと誇らしげに書いている。
そりゃなんだといえば、2016年9月26日に内閣総理大臣決裁により設置された内閣総理大臣安倍晋三の私的諮問機関なんでございます。
彼女は「政府の」と書いていますが、あくまでも安倍晋三の私的諮問機関。
ウィッキペディアによると有識者メンバー15名(うち女性5名)の中に芸能人は彼女一人だけ。
まさに安倍晋三の子飼い感が満載。

公報に記載された生稲晃子が「目指すこと」
1. ガンから国民を守る
2. 女性が働きやすい環境を作る
3. 仕事と健康が両立できる社会づくり
4. 大きな病気を抱えても生きがいを持って働ける社会へ
5. 新型コロナに負けない経済活動
う〜む、大きく出ちゃいました。
その高邁なる思い!素晴らしい。
どうやって実現するのか、という点を踏み行って聞いてみたい気にさせます。
しかし、この項目を見ていると、むしろ自民党では実現が不可能ではないかと思わせる。
2. 3. 4.なんぞは自民党が歯牙にも掛けない分野ではないか。
病院を減らしていこうとしているのではなかったのか。

ところが、NHKの候補者アンケートを見ると彼女がちゃんと答えているのは。
最も取り組みたいテーマ:社会保障政策
憲法改正の要否:改正する必要がある
憲法9条を改正し、自衛隊を明記すること:賛成
緊急事態条項創設で憲法改正の賛否:賛成
合区は維持か解消か:解消

 ちゃんと答えているのはこの5つの項目だけで、あと残りの21項目については全て「回答なし」なんですね。
なんと25番の「今回の参議院選挙の最大の争点は」や、最後26番目の「東京都の小池知事の都政運営をどの程度評価しますか」についてすら「回答なし」だったんですから、この候補者は一体何をしようと立候補したのか、ひょっとすると有権者をおちょくっているのではないか、と取られても仕方がない状態でした。

それがネットで大炎上(当然でしょうけれど)したもんだから、慌てたのなんの。
Twitterで全項目について、答え直すという羽目になりました。
だから、Twitterを見ていなかった方には一体何事ならんという具合。

挙句にTwitterで謝罪をしておられたようです。

マスコミ対応に不備があり申し訳ございませんでした。
私とチーム間との情報共有が徹底されておらずこのようなことを招いてしまいました。
今後は同じようなことがないようにしっかり徹底していきたいと思っています。
アンケートに記すべきだった回答をツイートすると同時にさまざまな政策を発信していきたいと思っています。
よろしくお願いいたします。

不思議なのは連絡ができていなかったというのであれば、回答している5項目はどうやって回答したんですかね?
「チーム」って何?どこのチーム?選挙専門コンサルタントチーム?

実はNHKのアンケートの他に日本テレビ系の「zero選挙 2022参院選 候補者アンケート」というのもあります。
そちらでの生稲晃子候補の回答は
特に重視している政策:社会保障の充実
自衛隊の存在を憲法に明記すること:賛成
日本の防衛力をさらに強化すること:賛成
「敵基地攻撃能力(反撃能力)」:賛成
 この4項目以外は全て無回答・その他としています。
社会保障の充実を謳いながら、バリバリの「戦争やったるでぇ〜!日本国憲法どこ吹く風!」宣言でございます。

 こんな候補者がなんもせんで6年間費やしてきた元バレーボール選手と共に、東京選挙区のトップを突っ走っているというのですから、私なんぞはもうすっかりガッカリしちゃって、あぁ、こういう連中を甘やかしてきてしまったのは、私たちの世代なんだろうなぁと反省しきりです。
 かくいう私はちょっと前まで東京選挙区を誰に入れようか、大変に悩んできました。
そろそろ、覚悟を決めても良いかもなぁと思い始めています。

かつて「黙殺」という本を書いた畠山理仁が今度はどんなドキュメントを書いてくれるのか、非常に楽しみにしています。

沖縄を忘れない。
kindle版で読んだ漫画