万年筆に限ったことじゃないんだけれど、もうこの歳になったんだから許して貰っても良いだろう、という理由をつけて若いときに入手できなかったものを思い切って買っちゃいたい誘惑にかられることがある。
でも良く考えるともうこの年なんだから今さら入手したって、使える時間はそんなに残っちゃいないんだから、もう諦めれば良いんじゃないかという気にもなる。その方が外の評価は高くなるだろうねぇ。ま、外の評価なんてどうでも良いンだ、といいながら自分の心のどこかに転がっている風聞が良いの悪いのという奴も微妙に、というか、かなり強く作用する。そんなことをしちゃったらあとでいやっていう目に遭うぞ、とか、死ぬぎりぎりになって、困窮したって知らないぞというような、こういうのはなんていうんだろうか、倫理観とでもいうのか、なんか訳のわからないものが歯止めをかけてやめることを誘惑に勝つというんだろうか。
何をごちゃごちゃいってんのかっていうと、ここで万年筆にかえってくるんだけれど、書きやすそうな万年筆を見ちゃったんだよね。書きやすければ安いもので充分だという理屈を持っているんだけれど、人はなんで高いものに憧れるのかなぁ。不思議なものだよねぇ。