オリンピックの柔道をテレビで見ていると、ちょっとでも有効一つとろうものなら、ガンガン逃げまくって、指導を三つまでで時間内に凌げば勝ちという作戦で勝ち上がる選手は引きも切らず。
それでもルールはルールですから、この作戦を非難するのはまったくあたらない。日本人はこれを見ていて、「卑怯！」とか「邪道！」とかいうんだけれど、それはまったく方向違いの非難。例えばボクシングで、ポイントとしては明らかにリードしているんだけれど、ばててきちゃって、相手にクリンチして、時間が流れすぎるのを待つ作戦に出たって、勝ったらそれは勝ち。
ならば日本人もそれをやれば良いんだけれど、「綺麗で、強い」柔道を目指しちゃうもんだから、そんな奥の手にやられて負けちまう。ルールに則っていれば、綺麗だろうと、綺麗でなかろうとおよそ関係がない。
それがイヤなんだったら、柔道をオリンピック種目なんかにしなければ良かったのである。鎖国していれば良かったのに、自分からわざわざ開国しちゃったんだから、なんだかんだいったってしょうがないのだ。
「始め！」と「待て！」に日本語が残っているだけでも納得しなくちゃね。
