ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

カウラ


 瀬戸内テレビが制作した映画「カウラは忘れない」がポレポレ東中野東京都写真美術館ホールで8月7日から公開されているそうだ。
豪州のNew South Wales州カウラにあった戦時捕虜収容所で、1944年8月5日早朝、日本軍人捕虜が一斉に蜂起、脱走を企てたという事件である。
 なにしろ旧日本軍は東條英機の名前で「戦陣訓」なるものが徹底されていた。
その一説が「生きて虜囚の辱を受けず、死して罪禍の汚名を残すこと勿れ」である。
だから、日本人はなかなか捕虜となって生還しない。突撃して全滅する。
玉砕という。そんな格好良いもんじゃない。死滅である。
しかし、カウラには捕虜となった日本人が「恥ずかしながら」と思いながら何百人もいた。
みんな嘘の名前を申告する。
日本軍側に捉えられた連合国捕虜はどんどん使役につかされて死んでいったのに比べ、豪州軍によって収容された日本軍人捕虜は随分と良く待遇されていた。
にもかかわらずこんな事件が起きたのは、一途に戦陣訓のおかげといって良い。
私は1996年の豪州の春に彼の地を訪れた。

 COVID-19が怖くて映画館に行く気にならない。