なにもかも値上げの世相に入ってしまっている。ひところ「デフレ脱出」が叫ばれていたのは一体いつの時代のことで、どこの国のことだったのか、なんだかずいぶん昔のことだったような気がする。このまんまだと購買力がどこまで行っても復活しないと言われていたような。ところがあれよあれよという間に「インフレ渦中」に放り込まれている。だけれども何か大きく対処する経済政策がとられているような気配はどこにもない。どこにも見られないといった方がよいか。別段金利が上がっているわけでもないし、そうした状況は「ぶっ壊す！」宣言のおっさんが機嫌良くやっていたときとどこかが変わっているようにも見受けられない。つまり市場原理に任せるという状況と何ら変わっていない。なんでも規制解除して市場の「健全」な競争に任せれば良い、といっていたあの連中の方針とどこかが変わっているのかというと、変わっているようには見られない。ということはあんなことやってもやらなくてもあんまり変わらないということではないのか。どこかの大学の教授に戻って収まっているおじさんはどうしてくれるんだろうか。
