ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

美味しい商法

 かつて豊田商事というありそうな名前の会社が「金の地金を購入する契約を結ぶが、現物は客に引き渡さずに会社が預かり「純金ファミリー契約証券」という証券を代金と引き替えに渡す(ウィッキペディアより)」という商法で高齢者からどんどん金を集め、解約には応じずに最終的には2000億円にもならんとする詐欺を行っていたという事件があった。ワンマン会長はマスコミ衆人環視の中、踏み込んだ男に刀で切られて殺されたまさに現場がテレビで流されて随分ショックを社会に与えたものだ。彼等はこれだけに留まらずにゴルフ会員権がらみや、ダイアモンドがらみ、リゾートがらみとありとあらゆる、それでもちょっとは眉に唾をつけて聴いた方が良い様な案件を使った詐欺を狙っていたといわれている。
 その対象の殆どは電話セールスから始まるもので、脈のありそうな独居老人を狙って上がり込み、何度も通って情にほだされる方向に仕向け、美味しいことを語りかけ、話し相手になり、しまいには身体をさすり、そんなに云うなら少しは付き合ってやろうと、何も疑わない状況を作る。
 ここから今の「振り込め詐欺」に繋がる流れができてきたのではないかと思われる。
 このやり口は高齢者対象には今でもどんどん手を変え品を買えて続いていることはいうまでもないけれど、その対象は高齢者に限らない。今やテレビの画面ではほぼ毎日映っているのだろう(殆どテレビを観ないからわからないけれど)若いというよりは幼い風を装った女性が何人も固まって出てくる、誰が誰だかわからないグループ全盛の芸能界は日本だけじゃなくて、韓国からも押し寄せてきていて、若い男女がわぁわぁと群がっている。
 「AKBが握手会をやりました!」とテレビで報じているけれど、見ず知らずの若い男性達であるファンの手を両手で包む様にして握手をし、ニコニコしながら語りかける様を見ていると、微笑ましいどころか、まるで俱楽部のホステスが、興味もない客の膝に手を置いて媚びているのを見る様な気持ちの悪さを感じるのは、私が爺だからに相違ない。
 いつの時代も大げさにやればやるほど詐欺は詐欺とは気づかれない、というわけなんだろうなぁ。
 ここまで書いてきて、ふと気がつくと、原発プロジェクトの進め方も、ほぼ同じようなものなんだと知れる。