前にも書いたけれど、私はこれまでに結婚式の司会を30回以上やった。ほとんどが友達の結婚披露宴の司会で、本人をとてもよく知っているわけだから、嬉しくやらせて貰った思い出ばかりだ。
唯一の例外というのが友達の息子の結婚披露宴だった。普通、そんなに歳の離れた人に司会をやらせるというのはむしろ失礼かも知れないけれど、友人の息子だったから喜んで引き受けた。
しかし、そう思っていたのはこっちだけだったようで、この息子が結婚してから一年も経たないうちに離婚していたことを私は全く知らなかった。本人からは全く連絡もなかったし、その親からも全く連絡がなかった。そのうちに本人はめでたく再婚もし、子どもも出来た。その顛末も全く知らなかった。ま、そこまで踏み込んで欲しくないと思っている一家だったのだろう。
タレントを雇うのと同じような感覚だったのかも知れないし、出入りの職人に手伝わさせる感覚だったのかも知れない。ウチの連れ合いじゃないけれど、人とのつきあいは突っ込みすぎずにつかず離れずというつきあいが外交辞令上は理想なのかも知れない。私の場合はつい感情に溺れてしまう傾向にあるから、ま、これも一方的なものなのだということになる。
