ほぼ足りてまだ欲 その先

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居心地

 3月の話です。某ラジオ局が主催するビートルズのアルバムを著名なミュージッシャンが集まってそのオリジナルの再現をしてみせるかなりマニアックなコンサートが年に一回だけあって、そこに出てくるミュージッシャンの一人と昵懇にしている友人が、声をかけてくれて、ここ数年、毎回楽しみに行っている。なんせ彼を通してお願いすると、驚くほどの好位置に席が準備されるので、嬉しくてしょうがない。
 ところが、概ねその年のアルバムを完璧に演奏が終了すると(何しろ昔のアルバムは、一曲一曲の時間が短いからあっという間に終わってしまう)、そのあとはビートルズの代表的なヒット曲を次から次にがんがん歌いまくるということになる。
 そこまでくると、メイン・ミュージッシャンのファンばっかりと覚しき、中年にさしかかった年頃の女性たちが立ち上がって、手を叩きながらわっさわっさと揺れるのである。
 ちびっちゃい爺さんとしては、そこで彼女たちと一緒になって一気に立ち上がるチャンスを逸してしまうのである。去年まではこんな事にはならなかったという記憶なのに、いや、これは実に居心地の悪い状況である。「中年にさしかかった年頃の」女性たちは、なんだ、この爺さんという眼差しでご覧になるのであるけれど、そうかといって、「はい、はい、わかりましたよ、私はご覧の様に小さいんですよ、みえませぇ〜ン!」とするのは御免被るんである。
 みなさん、栄養状態良くお育ちの様子でようございますなぁ。やっぱ脱脂粉乳では育ちませなんだ。残念ッ!