ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

鈍感

 誰だったか、「鈍感力」なんて本を書いた奴がいたような気がする。どんな内容か知らないけれど。今から考えると自分が如何に鈍感だったのか、かなり笑える。

 仕事をしていた頃の話だけれど、ある部署から異動になり(もうあちこちの職場から追いやられていたんだが)、ずっと後になって、その時の職場の上司が絵を描いていて、自分の個展を開いたと聞いたので、見に行ったことがある。その元上司が私が入ってきたのを見るなり、かなり落ち着かない、ニマニマ顔をして対応したので、なんだか変だなぁと思っていた。あとになってようやくわかった。つまり、彼は私を異動させて、私と同期だった自分の手下を連れてくるために策を弄したということだった。私は全く気がついていなかったのだけれど、彼は用意周到にこれを仕組んで成功したというわけだ。なにもこんなことをしなくたって良かったのに、なんであんなことをしたんだろう。それに気がついていない私が、ただ懐かしそうにやってきたことに、彼は相当に焦ったんだろうなぁ。あんなことに血道を上げたりしているようじゃ、ロクなことにはならないよなぁ。
 今から考えてみると、あっちでもこっちでも、不思議なことが大手を振っていたんだなぁ、あの職場は。