日曜日の深夜といえば日本テレビ系列の「NNN ドキュメント'10」で昨日は「償いのカタチ 知られざる事件後の無情」というタイトルで、犯罪被害者遺族と加害者の関係に関するドキュメントだった。
驚くことに刑事裁判の結果刑に服す加害者はそれさえ終わればもう関係ないとばかりに逃げてしまうことが当たり前状態にあるということだった。なにしろ被害者が民事訴訟に勝っても、損害賠償を一銭も払わずに逃げてしまう加害者が全体の7割にも達するというのである。
これでは加害者は逮捕され、裁判に掛かって刑に服することによって自身の内面に於ける決着はつくかもしれないけれど、被害者とその遺族にとってはいつまでもいつまでも引き摺る心と体と経済面に於ける傷が残るのだ。
刑事事件に於けるその解決というものが加害者を捉えただけでは終わっていないことに愕然とする。加害者の全体がこうして逃げていってしまうのではないにしても、これではやられた側はやられっぱなしだ。しかし、こんな状態で終わらせないためにはより多くの人の手を掛けなくてはならない。しかし、今現在のこうしたシステムはおざなりなものにしかならない。保護司という役割は今でもボランティアな筈だ。